男性の中には、ハゲる人とハゲない人がいますが、その違いは何なのでしょうか。ハゲる原因はいくつかありますが、その中の1つが遺伝です。もし家族にハゲた人がいれば、薄毛になったりハゲたりする確率が高くなります。遺伝以外にも、ハゲやすい原因があるので、併せてご紹介しましょう。

ハゲが遺伝する仕組み

男性がハゲる原因で一番多いのが、男性型脱毛症（AGA）です。AGAは、ジヒドロテストステロン（DHT）という物質によって、起こります。DHTには、髪の寿命を短くする性質があるので、毛髪が十分に育たずにすぐ抜けるようになります。また、十分な太さや長さのない毛髪が増えるので、薄毛になってしまうのです。DHTは、男性ホルモンの「テストステロン」が、「5αリダクターゼ」という物質と合体して作られます。

5αリダクターゼの分泌量には個人差があり、遺伝によって分泌量が多い男性が、ハゲやすくなるということです。また、DHTは「アンドロゲンレセプター」という、「男性ホルモン受容体」と結合して、抜け毛の原因になることもわかっています。そのため、遺伝によって、DHTがアンドロゲンレセプターと結合しやすい体質を受け継ぐと、ハゲる可能性が高くなります。

遺伝だけが原因ではない

ハゲは遺伝しますが、厳密には「ハゲやすい体質が遺伝する」と言ったほうが正しいようです。そのため、遺伝以外のハゲる要因を取り除くことによって、ハゲの進行を抑えることができます。

生活習慣の乱れ

ハゲは、食生活や生活習慣の乱れなどが原因となって、さらに悪化します。髪の毛は、毎日の食事や睡眠によって作られます。そのため、食事の内容が偏っていたり、肉や脂などを多量に摂取していると、健康な髪が育ちません。また、不規則な生活をしていると、十分な睡眠が取れない場合が多いので、頭皮環境を悪化させ、髪の生育に悪影響を与えます。

さらに、喫煙の習慣も、髪にダメージをもたらします。タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があるので、髪の生育に必要な栄養や酸素が、毛根に行き渡らなくまってしまうのです。

過度なストレス

過度なストレスがあると、自律神経のコントロールが乱れるため、心身にさまざまな不調をきたしますが、抜け毛もそのひとつです。自律神経が乱れると、血行不良を起こします。頭皮の血行も悪化するため、健康な髪を維持するために必要な、栄養や酸素を十分に届けられなくなるので、抜け毛が増えるのです。このように、ストレスは心身に悪影響を及ぼすので、溜め込まないことが大切です。

ハゲない人の共通点

一般的に、男性は加齢とともに頭髪が薄くなっていきますが、高齢になっても髪がフサフサの人もいれば、まだ若いのに頭がハゲている人もいます。この違いは、どこからくるのでしょうか。実は、母方にハゲた人がいないと、ハゲにくいと言われているのです。なぜなら、男性型脱毛症（AGA）になりやすい体質は、母方から受け継ぐからです。

そのため、母方の親族にハゲた人がいなければ、ハゲるリスクは少なくなります。現在生きている母方の親族に、ハゲた人がいないのに自分がハゲている場合は、母方の祖父や曾祖父に、ハゲた人がいる可能性があります。

将来ハゲる人の特徴

現在ハゲていなくても、将来ハゲる可能性のある人には、以下のような特徴があります。

頭皮が硬い

頭皮が硬いと、将来ハゲやすくなります。頭皮が硬いということは、髪の毛根が育つ「土壌」に問題があるので、髪が抜けやすくなります。頭皮が硬いと血行が悪くなり、髪に必要な栄養や酸素が十分に届かないため、どうしてもハゲやすくなってしまうのです。頭皮が硬い場合は、柔らかくすればハゲるリスクを抑えることができます。

そのためには、頭皮のマッサージを繰り返すことが大切です。シャンプーで頭を洗いながら、指先に力を入れて頭皮をマッサージしましう。また、普段から頭皮のマッサージを心掛けていると、頭皮の血行が改善されるので、抜け毛が減ってハゲるリスクが軽減されます。

頭のてっぺんが尖っている

ハゲた人に多く見られるのが、頭のてっぺんが尖っていることです。頭のてっぺんが尖っていると、常に頭皮が引っ張られるようになるため、頭皮の毛細血管が圧迫されて、十分な血液が流れなくなります。そのため、髪に必要な栄養と酸素が不足するので、ハゲやすくなるのです。また、頭皮が引っ張られることにより、毛髪と毛髪の間隔があいてしまうために、さらに薄くなったように見えてしまいます。

まとめ

男性がハゲるのは、遺伝による場合が多いようです。家族の中にハゲた人がいると、自分もハゲる可能性がありますが、特に母方にハゲた人がいる場合は、かなりの確率でハゲるということです。ただし、遺伝するのは「ハゲやすい体質」だけなので、自分でケアすることによって、ハゲるリスクを抑えることができます。

男性がハゲる原因で一番多いのが、男性型脱毛症（AGA）ですが、ハゲるのは食生活や生活習慣の乱れも、大きく影響しています。偏った食事をしていたり、不規則な生活で睡眠不足が続くと、抜け毛が多くなるので注意が必要です。また、喫煙や過度なストレスも、ハゲる要因となります。