ポニーテールにする習慣のある女性は、ハゲやすいと言われています。ポニーテールにすると、髪が引っ張られるために抜けやすくなるのです。いまや抜け毛は、男性だけの悩みではありません。本記事では、牽引性脱毛症の原因と、改善法について解説します。

ヘアスタイルによる抜け毛

ポニーテールや、お団子ヘア、シニヨンなどのように、髪の毛を引っ張るヘアスタイルを続けていると、ハゲる可能性が高くなります。通常、ハゲる原因として、遺伝や男性ホルモンなどが挙げられますが、ヘアスタイルによる脱毛は「牽引性脱毛症」と呼ばれ、女性に多いとされています。牽引性脱毛症は、髪の毛が長時間引っ張られることによって起こる脱毛で、性別年齢に関係なく発症します。

しかし、髪の毛を引っ張るヘアスタイルは、ポニーテールやお団子ヘア、シニヨンなどのように、ほとんどが女性の髪形なので、女性に多い脱毛症と言えるでしょう。遺伝や男性ホルモンが原因となる、男性型の抜け毛とは違って、牽引性脱毛症は一過性の抜け毛なので、髪の毛が引っ張られる髪形をやめれば改善されます。しかし、長期間ポニーテールにしていると、ハゲやすくなるので注意が必要です。

なぜハゲるのか

髪の毛は、負荷をかけ続けると抜けてしまいますが、また生えてくるのですぐ元に戻ります。しかし、同じ箇所が何度も抜けると、しだいに生えにくくなるので、結果的にハゲてしまうのです。また、髪の毛が長時間引っ張られると、頭皮が常に緊張状態になるため、血行不良の要因となることも、抜け毛が増える原因となっています。

頭皮の血行が悪くなると、髪の毛に栄養や酸素が届きにくくなるため、毛根が弱って抜けてしまうのです。ポニーテールの場合は、髪が後ろに引っ張られるため、おでこの生え際から抜けやすくなります。もちろん、個人差もあるため、ポニーテールにしたからといって、必ずハゲるわけではありませんが、ハゲやすい傾向があるのは間違いありません。

ハゲないための工夫

同じポニーテールでも、髪の毛をゆるく縛れば、ハゲる心配はなくなります。また、ハゲないためには、ポニーテールのような、髪の毛を引っ張るヘアスタイルを避けるか、ポニーテールばかりを続けなければいいのです。毎日ポニーテールにしていると、どうしても髪の毛が抜けやすくなります。

そこで、ポニーテール以外の髪形にする日を作れば、抜け毛を減らすことができるのです。また、ポニーテールは外出時だけにして、帰宅したら髪をほどくようにするのも、抜け毛対策として有効です。

中高生の牽引性脱毛症

牽引性脱毛症になるのは、大人だけではありません。女子中学生や女子高校生でも、牽引性脱毛症になる場合があります。校則によって、毎日髪をまとめる必要があると、牽引性脱毛症が起こりやすくなるので注意しましょう。

まだある牽引性脱毛症の原因

牽引性脱毛症は、髪の毛を引っ張るヘアスタイルだけに、原因があるのではありません。以下のようなケースでも、牽引性脱毛症になりやすいので注意が必要です。

エクステによる抜け毛

エクステは、自毛につける人工の髪です。エクステを使うと、気軽にヘアスタイルを変えられるので、人気が高まっています。しかし、エクステを使うと、常に髪の毛が引っ張られるので、抜け毛が多くなることがあります。特に、エクステの量が多いと、自毛への負担も大きくなるので注意が必要です。

ヘアアイロンによる抜け毛

ヘアアイロンは、アイロンで髪の毛をはさんで、カールする際に髪の毛が引っ張られるので、抜け毛の原因になります。ヘアアイロンを使うと、いろんなヘアスタイルが楽しめますが、髪の毛に負担がかかるので注意しましょう。

他の脱毛症による抜け毛との違い

牽引性脱毛症は、他の脱毛症とは違って、放置しても症状が悪化することはないのですが、髪の毛が引っ張られる状態を変えない限り改善しません。女性に発症する脱毛症には、FAGA（女性型脱毛症）や、びまん性脱毛症などがあります。FAGAの場合は切れ毛や枝毛が目立ち、びまん性の場合は抜け毛が短く細くなります。つまり、どちらも抜け毛が短いのが特徴なのです。これに対して、牽引性脱毛症は抜け毛が長く、しかも毛球部分に白い毛包が付着しています。

このように、髪の毛が引っ張られることによって、毛と一緒に毛包まで取れてしまうのが、牽引性脱毛症の特徴です。また、牽引性脱毛症の抜け毛は、おでこの生え際や髪の分け目のみに起こりますが、これ以外の脱毛症の場合は、髪の毛全体が抜けるという違いがあります。これらの特徴から、牽引性脱毛症であることがわかったら、髪の毛を引っ張るヘアスタイルをやめて、脱毛を改善しましょう。

まとめ

ポニーテールにするとハゲやすいと言うのは、以前から定説となっていました。その原因は、髪の毛が引っ張られることにあります。そのため、髪の毛が引っ張られないヘアスタイルに変えれば、抜け毛が改善します。牽引性脱毛症の特徴は、引っ張られる部分だけハゲることです。これに対して、通常の脱毛症は頭髪全体が抜けるので、簡単に区別することができます。